当店では創業以来、手作りにこだわり製品を製作しております。陶磁器の製造過程には様々な様式がありますが、ここでは楽茶碗を例に手びねりでの作り方をご紹介します。 ロクロを使わず手でひねり出す楽茶碗は千利休の求めた日本独特の“ワビ、サビ”を表現するのにもっとも適した作り方で、楽焼の暖かい風合いにとてもよくマッチします。 陶芸の基本中の基本である「手びねり」ですが、もっとも奥が深い作り方でもあります。 |
粘土を練る「ネジ揉み」または「菊練り」と呼ばれる練り方で粘土の中の気泡を取り除いています。 「土練り3年」とこの業界では言われていますが、それほどむずかしいものではなく、練習すれば誰でもできます。 |
ひねり出し練った粘土をひねり出していきます。適当な大きさの粘土を丸く固め、回転させながら真ん中をつぶしていきます。 |
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ある程度潰れてきたところで絵付けロクロ(手ロクロ)にのせ茶碗の形にしていきます。 子供でも出来る簡単な作業ですが厚さ、形などを極めるには一生かかると言われています。 |
削りだしひねり出した粘土を半乾きにし、ある程度硬くなったところ(半日から一晩)で削りの作業に入ります。削りカンナやヘラを使用し高台を作ります。 |
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内側は丸いカンナで削り厚さと形を整えます。抹茶茶碗の場合は茶溜まりと呼ばれる底を作ったりもします。また使用する道具は当店の場合ほとんどすべて手作りしております。自分の手にあい、愛着もわいてきます。 |
完成完成した生地は乾燥させ、素焼きをした後、絵付け及び施釉し、焼成して製品となります。楽茶碗はコークスの窯で焼成します。 ※楽焼窯の焼成 |